ホタル再生

みなみ野シティの街づくりのコンセプトのひとつである、環境共生の取り組みの一環に「ホタルの再生」があります。街づくリにともなう造成工事を前に環境調査を行ったところ、里山の地形が改変されることで、ホタルなど谷戸に生息する水辺の生物に影響を与えることが予測されました。そこで、谷戸の地形をそのまま残すみなみ野の南東部の緑地をホタルの生息地として整備し、ホタルが自然繁殖できる環境づくりを目指すことになったのです。

通称ホタル沢と呼ばれている緑地では、ホタルの棲みやすい環境として水路や棚田をつくり、ホタルの餌になるカワニナやタニシの放流、産卵場所となるコケの移植などを行ってきました。

その一方で、工事前のホタル沢や周辺の谷戸で採集したゲンジボタルとヘイケボタルの人工飼育も行ってきました。そして、平成6年からホタル沢に人工飼育したホタルの幼虫を放流。平成9年には放流を一次中止して、ホタルがどの程度定着したか調査を行ってみました。棚田に棲み、巻貝なら何でも食べるヘイケは順調に自然発生し昔以上に観察できましたが、水路に棲み、カワニナしか食べないゲンジは放流前と変わらない数しか確認できませんでした。

そこで、新たにカワニナが繁殖する環境をつくったり、水路際ヘコケを移植するなどゲンジが棲みやすい環境づくりに引き続き取り組んでいます。また、子どもたちにもホタルに親しんでもらえるよう、みなみ野小・中学校には簡単なホタルの人工飼育水槽を置いてもらっています。里山のシンボルであるホタルを、ぜひご覧いただこうと、平成8年から年1回、6月中旬にみなみ野に住んでいる方々を対象にホタルの観察会を開いており、毎年多くの皆さまに喜ばれております。こんなに住民の皆さんが喜んでくれるのですから、ヘイケと同じようにゲンジも自然発生する環境になるまで、この取り組みは続けていきたいと思います。